ご飯の糖質量・カロリーはどのくらい?摂取量の目安や玄米・パン・麺類との比較も

ご飯(白米)は好きだけど、糖質が多いイメージがあるので控えめにしている…という方も多いのではないでしょうか?しかし、ご飯に含まれる糖質は、身体を動かすために大切なエネルギー源でもあり、不足すると健康に悪影響を与える可能性もあります。
そこで本記事では、ご飯の糖質量やカロリー、玄米やパン、麺類など他の主食との比較をご紹介します。さらに、1日当たりのご飯や主食の摂取目安量や健康的にご飯を楽しむポイントについても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
- ご飯(白米)の糖質量はどれくらい?
- 玄米・パン・麺類など、その他の主食の糖質・カロリーと比較
- ご飯(白米)と玄米の比較
- ご飯(白米)とパンの比較
- ご飯(白米)と麺類の比較
- ご飯(主食)の1日あたりの適量は?
- 極端な「ご飯抜き」は健康に悪影響!
- ご飯をおいしく食べながら糖質量をコントロールするための5つのコツ
- ①食べる順番を工夫して血糖値の急上昇を抑える
- ②よく噛んで満腹中枢を刺激する
- ③ご飯の「かさ増し」で糖質を上手に減らす
- ④食事全体での糖質量を把握する
- ⑤生活習慣を改善した上でサプリを取り入れる
- 「糖質」と「ご飯」に関するよくある質問
- 糖質が1番多い食べ物は何?
- 糖質を減らすには何を食べたらいいの?
- まとめ:ご飯の糖質量を知って上手に食事管理をしよう
ご飯(白米)の糖質量はどれくらい?

ご飯(白米)の主な栄養素は炭水化物であるため、なかには「白米を食べると太るのでは?」と考える方もいるかもしれません。確かに、白米には炭水化物(糖質+食物繊維)が含まれていますが、一方で白米は、私たちの身体にとって貴重なエネルギー源ともなる主食の1つでもあります。
そこでまずは、実際にご飯にはどれくらいの糖質量が含まれているのか、ダイエット中に気になるカロリー(エネルギー量)とともに確認してみましょう。
文部科学省が公表している「日本食品標準成分表2023年版(八訂) 」によると、炊いた白米(うるち米)100gあたりの糖質量(※)は約34.6g、カロリーは156kcalです。
ご飯(量) | 糖質量(g) | カロリー(kcal) |
---|---|---|
100g(小盛) | 約34.6 | 約156 |
150g(茶碗1杯) | 約51.9 | 約234 |
250g(茶碗大盛り1杯) | 約86.5 | 約390 |
330g(炊いた1合) | 約114.2 | 約515 |
一般的な茶碗1杯分(約150g)で見ると糖質量は約51.9g、カロリーは234kcalであり、茶碗1杯のご飯で、約52g程度の糖質を摂取すると考えるとわかりやすいでしょう。
(※)糖質量は、利用可能炭水化物の数値を引用
(※)本記事での糖質量は日本食品標準成分表2023年版(八訂)における各食品の利用可能炭水化物の数値を引用しています
(参照元)文部科学省|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年、文部科学省|食品成分データベース
玄米・パン・麺類など、その他の主食の糖質・カロリーと比較

同じご飯でも、玄米は白米と比較して健康的なイメージがありますが、実際に糖質量やカロリーにも違いがあるのでしょうか?
次の表で、パンやうどん、そば、中華麺などの、その他の主食も含めて、1食あたりの糖質量とカロリーを比較してみましょう。
種類 | 糖質量(g) | カロリー(kcal) |
---|---|---|
白米(炊いたもの) 茶碗1杯(150g) |
約51.9 | 約234 |
玄米(炊いたもの) 茶碗1杯(150g) |
約52.7 | 約228 |
食パン 6枚切り1枚(60g) |
約26.5 | 約149 |
ロールパン 3個(90g) |
約41.1 | 約278 |
うどん(ゆで) 1食(200g) |
約39.0 | 約190 |
そば(ゆで) 1食(200g) |
約49.0 | 約260 |
パスタ(ゆで) 1食(230g) |
約65.6 | 約345 |
中華麺 1食(200g) |
約50.4 | 約266 |
(参照元)文部科学省|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年、文部科学省|食品成分データベース
ご飯(白米)と玄米の比較
種類 | 糖質量(g) | カロリー(kcal) |
---|---|---|
白米(炊いたもの) 茶碗1杯(150g) |
約51.9 | 約234 |
玄米(炊いたもの) 茶碗1杯(150g) |
約52.7 | 約228 |
実は、玄米の糖質量・カロリーは、白米と大きく変わりません。ただし、玄米や雑穀米には、ビタミン・ミネラル・食物繊維が多く含まれています。
食物繊維が増えれば、腸内環境の改善や血糖値の急上昇を抑えるといった健康効果が期待できます。
ご飯(白米)とパンの比較
種類 | 糖質量(g) | カロリー(kcal) |
---|---|---|
白米(炊いたもの) 茶碗1杯(150g) |
約51.9 | 約234 |
食パン 6枚切り1枚(60g) |
約26.5 | 約149 |
ロールパン 3個(90g) |
約41.1 | 約278 |
表の数値だけをみると、ご飯よりも食パンのほうが、糖質量が少なく見えます。しかし、上記は食パン1枚あたりの数値であり、仮に食パン6枚切りを2枚食べれば、糖質量は同程度となります。
また、ご飯と比較してパンはカロリーが高くなりがちで、バターやジャムと一緒に食べればさらに糖質量やカロリーがアップする点に注意が必要です。
ご飯(白米)と麺類の比較
種類 | 糖質量(g) | カロリー(kcal) |
---|---|---|
白米(炊いたもの) 茶碗1杯(150g) |
約51.9 | 約234 |
うどん(ゆで) 1食(200g) |
約39.0 | 約190 |
そば(ゆで) 1食(200g) |
約49.0 | 約260 |
パスタ(ゆで) 1食(230g) |
約65.6 | 約345 |
中華麺 1食(200g) |
約50.4 | 約266 |
麺類の中では、パスタ1食分(ゆで・230g)が糖質、カロリー共に高い傾向があります。うどんやそば、中華麺はご飯よりも糖質量が少ないか同等ですが、食べる量や味つけによって数値が高くなりやすい点に注意しましょう。
このように、糖質量が多いイメージがあるご飯(白米)ですが、その他の主食の糖質量やカロリーと比較しても、ご飯だけが特別に糖質が多いというわけではありません。
また、主食は1食あたりの量や食べ方によって糖質量が大きく変動します。そのため、1日あたりの適正量を理解して、主食の取り方を工夫することが大切です。
ご飯(主食)の1日あたりの適量は?

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、糖尿病や肥満など生活習慣病予防を考慮し、炭水化物からの総エネルギー比率を50%~65%とすることが推奨されています。
例えば、1日の総エネルギー摂取量が2,200kcalであれば、炭水化物によるエネルギー量は1,100Kcal~1,430kcalが望ましいとされます。ただし、この数値は主食以外の炭水化物も含んでいます。
そこで、参考として厚生労働省と農林水産省が2005年(平成17年)に策定した「食事栄養バランスガイド」を見てみると、1日の摂取カロリーが2,200±200kcalの場合、主食全体の目安量は1日5~7つ(SV)程度と示されています。5~7つ(SV)は、ご飯茶碗1杯(普通盛り)であれば「約4杯程度」になります。
上記の目安量を参考に、ご自身の摂取カロリーや活動量と合わせて、1日あたりの適量を検討するのがおすすめです。1日あたりの糖質の摂取量の目安については、次の記事で詳しくお伝えしていますので、あわせてご覧ください。
1日の糖質摂取量は何グラムが目安?摂りすぎ・不足による影響も解説
(参照元)厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2025年版)、農林水産省|食事バランスガイド
極端な「ご飯抜き」は健康に悪影響!

ダイエットや体重管理のために「ご飯を一切食べない」という極端な方法を取る方もいるかもしれません。こうした過度な食事制限・糖質制限は、短期的には体重が減るように見えても、心身にさまざまな悪影響を及ぼすリスクがあります。
例えば、脳の主要なエネルギー源であるブドウ糖は、糖質が分解されてできるため、ご飯などの糖質を極端に減らすと集中力が低下しやすくなります。さらに、糖質が不足すると、身体は筋肉を分解してエネルギーを補ったり、エネルギー消費を抑えようとしたりするため、基礎代謝が低下して太りやすい体質になってしまう可能性もあるのです。
また、ご飯には糖質だけでなく、ビタミンやミネラル、食物繊維などが含まれているため、ご飯を抜いてしまうと栄養バランスが乱れてしまうこともあります。食事の満足感が低下して、ストレスを感じ、反動で食べ過ぎてしまう方も多いです。
このように「ご飯抜き」のような過度な食事制限は、健康状態を害する可能性があるため避け、適切な量のご飯や主食を取り入れたバランスのよい食事を心がけることが大切です。以下の記事では、過度な糖質制限のデメリットや、正しいやり方について詳しく解説しています。
糖質制限のやりすぎはデメリットだらけ? 1日のグラム数・正しいやり方を理解しよう
(参照元)厚生労働省|若い女性の「やせ」や無理なダイエットが引き起こす栄養問題、日本予防医学協会|食欲の秋!糖質は減らしすぎない!
ご飯をおいしく食べながら糖質量をコントロールするための5つのコツ

ここからは、ご飯を我慢しすぎず上手に楽しみながら、糖質量をコントロールするポイントを5つご紹介します。
①食べる順番を工夫して血糖値の急上昇を抑える
同じメニューを食べる場合でも、食物繊維が豊富な野菜や満腹感を得やすい汁物などから食べ始めるのがおすすめです。
こうすることで、食後血糖値の急上昇を緩やかにする効果や白米の食べ過ぎを抑える効果が期待できます。
(参照元)厚生労働省|食物繊維の必要性と健康
②よく噛んで満腹中枢を刺激する
ご飯を食べる際は、ひと口につき20回~30回を目安によく噛んで食べましょう。よく噛むことで満腹中枢が刺激され、少量でも満足感を得られるようになります。
さらに、噛む回数を増やすと唾液がたくさん出るため、消化・吸収を助ける働きも期待できます。
(参照元)独立行政法人 労働者健康安全機構|ゆっくり食べてみませんか
③ご飯の「かさ増し」で糖質を上手に減らす
「ご飯の量を減らすと物足りない」という方には、細かく刻んだしらたきやえのき、カリフラワー、おからなどを混ぜて、ご飯を「かさ増し」する方法もおすすめです。
炊いたご飯に後からこうした食材を混ぜることで、糖質量を抑えつつ食事の満足感も得られます。
④食事全体での糖質量を把握する
「ご飯=糖質の代表格」と思われがちですが、甘いお菓子やジュース、調味料などにも意外と多くの糖質が含まれています。
たとえば、どら焼き1個(70g)には約44.6g、ペットボトル1本程度(500g)のサイダーには約45gの糖質が含まれており、その糖質量は小盛りのご飯よりも多くなります。
こうした間食を続けていると、ご飯の量を控えても1日の総糖質量は多くなりがちです。
おいしくご飯を食べたい方は、まずは糖質が多く含まれる間食を減らすことから始めてみましょう。ご飯の量だけを意識するのではなく、1日全体でどれくらいの糖質を摂っているかを見直すことが、効率的に糖質をコントロールするポイントです。
(参照元)文部科学省|食品成分データベース
⑤生活習慣を改善した上でサプリを取り入れる
ご飯をおいしく食べながら、太りにくい体づくりをめざすためには、適度な運動や十分な睡眠、規則正しい生活習慣も欠かせません。
例えば、筋トレを行い筋肉量が増えると、基礎代謝が上がり、効率的にエネルギーを消費できるようになります。また、ウォーキングやジョギングなどを行うと1日の消費エネルギー量が増えるため、摂取エネルギーを無理に減らさなくても、体重をコントロールできる可能性が高まります。
無理のない範囲での運動習慣を身につけることが、長期的な健康維持にもつながるでしょう。さらに、効率的なケアを行いたい場合は、サプリメントを上手に活用してみるのも方法の1つです。
「糖質」と「ご飯」に関するよくある質問
最後に、糖質とご飯に関するよくある質問について解説していきます。
糖質が1番多い食べ物は何?
糖質が1番多い食べ物は「砂糖類」であり、上白糖100gには99.3gの糖質が含まれています。また、ご飯やパン、麺類といった主食以外にも、芋類や果物も比較的糖質が多い食べ物といえます。
ここでは、日々の食事で目にすることが多い献立の糖質量をご紹介します。
献立(メニュー) | 糖質量(g) |
---|---|
カレーライス | 77 |
ラーメン | 65 |
チャーハン | 74.2 |
フライドポテト | 39.5 |
寿司(1皿・2貫) | 16.1 |
ミートソーススパゲッティ | 74.7 |
ハンバーガー | 42.2 |
白米(お茶碗一杯分) | 53.3 |
健康維持のためには、主食、主菜、副菜、トータルでの糖質摂取量を意識した献立を作ることが大切です。「ラーメンとチャーハン」「ハンバーガーとフライドポテト」のような炭水化物×炭水化物といった献立に偏らないように気を付けましょう。
(参照元)小田原雅人|目で見る食品糖質量ハンドブック,学研プラス,2021、文部科学省|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
糖質を減らすには何を食べたらいいの?
糖質を完全にカットするのではなく、1日あたりの適量を意識しながら、タンパク質やビタミン類、ミネラル類、脂質などの栄養をバランス良く取り入れることが大切です。
適量の主食と、糖質量が比較的少ない魚や肉、海藻、野菜、きのこ、大豆製品などを取り入れた主菜・副菜を組み合わせた献立がおすすめです。
また、間食は砂糖がたくさん使われている菓子類などは避けて、ナッツや無糖ヨーグルトなどを取り入れると無理なく糖質の摂取を抑えられます。
以下のページでは、おいしく食べて健康を目指せるヘルシーレシピを紹介しています。満足感があるのに糖質オフができるレシピもご紹介しているので、ぜひご覧ください。
ヘルシーレシピをご紹介 美味しく食べて健康に! | FUJIFILM ビューティー&ヘルスケア Online
まとめ:ご飯の糖質量を知って上手に食事管理をしよう
ご飯(白米)の主な栄養素は炭水化物であり、茶碗1杯のご飯(150g)には、約57g程度の糖質が含まれています。糖質と聞くと「太るのでは?」と思うかもしれませんが、糖質は私たちの活動を支えるエネルギー源になる栄養素です。過度な糖質抜きの食事は、健康に悪影響を与える可能性があるため避けましょう。
1日あたりのご飯の量は、性別や年齢、活動レベルによっても異なりますが、一般的は成人男性であれば「ご飯茶碗約4杯程度」が目安です。
ご飯の量を上手にコントロールしながら、健康維持を目指したい方は、食生活や生活習慣を見直し、適度な運動を取り入れたうえで、サプリメントを活用してみることも検討してみる方法もおすすめします。より効率的にケアを行っていきましょう。