ヘルスケアNEWS

「感染症対策」をしつつ、「自分の体も心も健康でいる」秘訣とは?!
家にいながらできる「セルフチェック」「改善法」で
今できることを実践!

長引く「コロナ禍」で定着した「新しい生活様式」。感染対策には一定の効果をもたらす一方で、「制限が続く」ことにより新たな健康問題が起こっていると言われています。具体的には

・1日当たりの「歩数」が減少
・「体重」の増加
・自宅にいる時間が増えることによる「運動不足や生活リズムの乱れ」、「やる気や集中力」の低下
・テレワークによる「肩こり・腰痛・目の疲れ」などの不調
・座っている時間が長くなることによる、「血流の悪化」や「血栓ができるリスク」の上昇

の5つが挙げられ、「コロナ禍の新たな健康被害」として注目を集めています。

これらの健康被害は年代・性別を問わず、悩む方が増えていますが、今の生活が長期化することで体力低下、ストレス・疲労の蓄積、慢性的な体調不良、生活習慣病の発症・悪化の原因につながると言われています。さらに、心身の不調を放置していると糖尿病や心臓病、脳卒中、うつなどを発症したり、シニア世代の方はロコモティブシンドロームや認知症など、重篤な健康トラブルを招くことも。
また、せっかく感染症対策をしていても体力が衰えることで免疫力が低下し、ウイルスなどに罹患するリスクが高まると考えられているため、感染症対策をしつつ、自分の体も心も健康でいることが大切です。

「新しい生活様式の健康被害」と言ってもすぐに重篤な健康トラブルにつながるわけではありませんが、スポーツ庁でもこの問題を重視し、「運動不足による健康二次被害を予防する」ためのガイドラインを作成しています。
同庁のサイトには室伏広治長官が考案・実演する身体診断「セルフチェック」とそれに合わせた「改善」動画が公開されており、「今の自分の体の状態を知り、改善する」ことの大切さを啓蒙しています。
「肩甲骨」や「首」の可動性など、11の部位について公開されていますが、今回はテレワークやオンライン授業などの増加で、年代を問わず悩む方が増えている「肩の可動性」のセルフチェック&改善法についてご紹介!

【肩の可動性のセルフチェック】
1.背筋を伸ばして、垂直に立ち、右か左、どちらか一方の手の甲を腰のあたりにあてそのままゆっくりと上にスライドしていきます
2.スライドした手の指先が肩甲骨に触れるかどうか確認します(右手の場合、左の肩甲骨)
3.反対側の手も同様に試して、可動性を確認します

肩甲骨に触れることができればOK!できない場合は肩の可動性が十分でない可能性があり、放置しておくとズボンの上げ下げがやりずらくなるなど日常生活に支障をきたしたり、動かすたびに痛みを伴うことも。

【肩の可動性を改善するエクササイズ】
1.背中を壁に向け、壁から前に一足分離れて立ちます
2.腰の後で右手の平を左手の平の上に重ね、その手を腰に置いた状態で手の平を壁に着けて背中ごとよりかかります
3.2で重ねた手の平で壁を押しながら体を壁からできるだけ遠くまで離す
 (この時、手の平は壁につけたまま!離れないようにし、足の裏の位置も固定したままです)
4.ゆっくりと壁に寄りかかり、2の状態まで体を戻す
5.3~5回やった後、今度は左の手の平を上に替えて、2~4の動きを同様に行う

※2~3セットが目安ですが、回数にこだわらず、無理しないで行うことが◎!
※エクササイズ中は呼吸を止めない・痛みが出ない範囲でゆっくり行う・頻度は2日に1回のペースで

特別な器具などは不要、空いた時間に手軽にできるため、気になる方は是非実践してみましょう!

■「生活リズム」を崩さないことが◎!「日常生活で体を動かす」ことを心がけるとGOOD

「新しい生活様式」で起こるさまざまな健康被害の中で、最も問題視されているのが「テレワーク・オンライン授業」の増加や「外出自粛」による、「座位(座っている)時間」の長さ。
「座りすぎ」は体だけでなく、メンタルにも悪影響が!またパソコンやスマホ、TVなどを見る時間が増えることによる「眼精疲労」に悩む方も増えていることから、「新しい生活様式」にあわせた「新しい健康習慣・対策法」を実践することが大切と言われています。

そこで、今すぐ実践したい対策法として

1.できるだけ毎日決まった時間に起き、決まった時間に寝る
2.1日3食、できるだけ決まった時間に栄養バランスの良い食事を心がける
3.家事やストレッチ、ウォーキングなど毎日少しでも体を動かすことを心がける
4.リモートワークの日でも、着替えやメイクをして、身だしなみを整える
5.就寝1時間前はスマートフォンやパソコンの使用は控えるようにする
6.健康診断、歯科検診などを定期的に受診する

「新しい生活様式」で外出することが減ったり、リモートワークも増えたことで「生活のリズムが不規則」になる方が増えていると言われています。そこで「できるだけ規則正しい生活を送る」ことでメリハリをつけることが大切!平日と休日で起床・就寝時間が異なる方は多いですが、リモートワークが増えたことで、平日の起床・就寝時間も不規則になりがちに。
起床・就寝時間が乱れると食事の時間まで不規則になり、「生活のリズム」自体が狂ってしまうことも。乱れたままにしてしまうと疲れが溜まりやすくなったり、朝からやる気がなく、集中力が低下するといった不調を招くと言われているため、できるだけ毎日、「決まった時間に起床し、決まった時間に寝る」「1日3食決まった時間に摂る」ことを心がけましょう。
「就寝1時間前」にはスマートフォンやパソコンの使用を控えることは「良質な睡眠」につながると言われているので、メリハリをつけるためにも実践すると良いでしょう。

そして何より「体を動かすこと」が◎。スポーツ庁も

・こまめに立ち上がる、家事を積極的に行う、階段を上り下りする
・ヨガや筋トレなどの動画を見ながら体を動かす
・ストレッチングや軽い体操 ウォーキング・ジョギングを行う

など、「日常生活で動くことを意識する」ことが大切としています。WHO は成人の場合、ウォーキングやゴルフなど「中強度の身体活動」を「週150分以上」行うことを推奨しているため、家にいる時間が増えたという方は実践すると良いでしょう。

4の身だしなみについては「生活にメリハリをつける」だけでなく、「精神面」で良い影響を与えると言われています。外出する機会が減ると、身だしなみにも手を抜きがちになりますが、メイクや服装をきちんとすることでやる気もアップすると考えられているため、できる範囲で頑張るとGOODです。
また、どんな病気・不調も「早期発見・早期対策」が肝心のため、健康診断や歯科検診などを定期的に受診し、「自分の体の変化」について見逃さないようにしましょう!

さらに「1日3食規則正しく食べる」ことは「新しい生活様式」になっても実践するべき健康習慣ですが、「ただ食べるだけ」でなく、「よく噛んで食べること」も大切!「新しい生活様式」で以前より人との関わりが減り、会話をする機会が減少したことで、口回りの筋力低下が問題になっています。
口周りの筋力が弱くなると噛む力や飲みこむ力も低下すると言われ、食欲が減退したり、誤嚥を繰り返すことにもなるため、「よく噛む」ことができる食材を意識して摂りいれると良いでしょう。
日頃のメニューに摂りいれやすい玄米や人参、ごぼう、大根、れんこん、小魚、昆布などを活用すると良いですが、なかでもおすすめなのがイカ。硬いものが苦手というシニアやお子さんでも小さめに切って調理をすれば食べやすくなるので◎!
テレワークの増加などで間食が増えたという方もおつまみとしてお馴染みの干しイカをおやつにすれば、たくさん噛むことで満足感が得られるので食べ過ぎ防止にもなると言われています。

さて、ここでクエスチョン!

「新しい生活様式」によるテレワークの増加や外出自粛で、家にいる時間が増えたことで、以前よりも「座る時間」が長くなっていると言われています。「座りすぎ」は「死亡リスク」も高めると言われていますが、下の3つのうち正しいものはどれでしょうか?

〈1〉1日に11時間以上座っている人は4時間未満の人と比較して死亡リスクが20%高い
〈2〉1日に11時間以上座っている人は4時間未満の人と比較して死亡リスクが40%高い
〈3〉1日に11時間以上座っている人は4時間未満の人と比較して死亡リスクが60%高い

ただ「座っている時間が長い」だけでこんなに違いがあるのか?と驚いてしまいますが、スポーツ庁の「運動不足による健康二次被害を予防する」ために出されたガイドラインの中で「死亡リスク」について述べられており、感染対策をしながら、積極的に体を動かすことを推奨しています。

「座りすぎ」の方については「30分に1回立ち上がり動くと、座り過ぎによる健康リスクを軽減する」とあるため、実践すると◎!
仕事の都合上、30分に1回は無理という方はオンラインミーティングの前に必ずトイレに行く、終わったらまたトイレに行ったり、飲み物を取りにいくなど要所要所で「立ち上がり」「動く」ことを意識することで健康リスクを減らすことができるため、できる範囲でやってみましょう!

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