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家庭での食中毒予防はつけない!増やさない!やっつける!
豚肉やおつまみの定番『●●』を食べると
食中毒になりにくい体に?!

「食中毒」となる原因にはウイルス性のものと細菌性のものがあります。

ウイルス性の代表格と言えば、冬に大流行するノロウイルス!一方、細菌性のものはカンピロバクターやサルモネラ、腸管出血性大腸菌(O-157他)などなど…。
いずれも高温多湿になると菌が活性化することが多く、夏場にピークを迎えると言われています。

冬のノロウイルスなどはひどい下痢やおう吐など、重篤な症状が出るので、自覚しやすいのですが、細菌が原因だと、軽度のものも多く、初期の段階では「食中毒」であることに気づかない場合があります。

とくに夏は冷たいものを摂る機会が多く、エアコンなどで体も冷えやすいシーズン。
多少胃腸の調子が悪くても、冷たいものの摂りすぎや夏バテ・暑さのせいなどと思いがちですが、適切な対処をとらないと下痢などで体内の水分がどんどん失われ、「脱水症状」を加速させてしまう恐れが!

夏場は熱中症など、ただでさえ「脱水状態」になりやすいと言われていますが、それに加え「食中毒」による脱水症状が続くと重篤な事態になるので、今こそしっかりとした対策が必要です。

まな板は食材を切ったら、その都度洗うこと!
冷蔵庫も詰め込みすぎず、7割程度に

まずは家庭内での「食中毒」対策。

家庭での「食中毒」対策で最も大切なのは

①つけない
②増やさない
③やっつける

の三原則!!

①のつけないとは、『洗う・分ける』こと。

冬は風邪やウイルス対策で『手洗い』をしっかり実行する方も夏場は回数を減らしたり、簡単に済ませてはいませんか?
細菌性の「食中毒」は温度や湿度が高くなると肉や魚、野菜などの食材の中で増殖し、
その食べ物を食べることが原因で起こります。

つまり、『清潔』な手で食材を扱わないと手から細菌を付着させてしまうことがあるので、
・調理を始める前
・生の肉や魚、卵などを取り扱う前後
・調理の途中で、トイレに行ったり、鼻をかんだりした後
・おむつを交換したり、動物に触れたりした後
・食卓につく前
・残った食品を扱う前
などは『手洗い』を実践することが大切。

『効果的な手洗い法』は
・手をしっかりと濡らした後、石鹸をつけ、手のひらへこすりつける
・石鹸を手の甲にのばすようにこすりつける
・指先、爪の間を念入りにこする
・指の間をしっかりと洗う
・親指と手のひらをねじるように洗う
・手首もしっかりと洗う
・最後は流水でしっかりと洗い流す

一つ一つの動作を丁寧に!時間をかけてやることがポイント!指輪や腕時計もはずして洗いましょう。いちいちやるのが面倒という方は調理の際は使い捨ての手袋などを使うと便利!手袋にも菌が付着するので、こまめに手袋を換えると◎です。

また、まな板で生の肉や魚などを切った後、まな板を洗わないまま、加熱しないで食べる野菜などを切るのはNG!ここで菌が付着することが多いので、一つの材料を切ったら、その都度、まな板を洗うことを心がけましょう。
加熱しないで食べる食材を一番先に切るというのはGOODです。

②の増やさないとは、『低温で保存する』こと。

一般的に原因となる細菌の多くは10度以下で増殖の速度が遅くなり、マイナス15度以下では増殖が停止するものが多いと言われています。

ですので、購入した食材はすぐに冷蔵庫などに入れることが大切ですが、注意しなくてはならないのが『詰め込みすぎない』こと。冷蔵庫などに詰め込みすぎると庫内の温度が上がってしまうので、菌が増殖する恐れが…。その為、『7割程度』に留めることがポイントです。

また、③のやっつけるですが、「食中毒」の原因となる細菌のほとんどは加熱すると死滅する為、とくに夏場は『加熱調理をする』ことが必須!火がしっかりと通っていることが大切なので魚介や肉料理は中心までよく加熱すること。魚介は『60度以上で10分以上』、生肉の場合は『中心部を75度で1分以上加熱』することでリスクを防ぐことができます。

外食時もトイレなどでしっかり『手洗い』を。
家庭内と同様、食中毒対策は念入りに

次に『外食』する際の「食中毒」対策です。

食中毒の約半数以上が「飲食店」で発生している為、『外食』をする時こそ注意が必要!!
とはいえ、家庭内と違い、調理をしているところなどが詳細に確認することができないので、まずは『衛生的に信頼できるお店に行く』のが前提ですが、
外食の際も

①食事の前にはしっかり手を洗う
②あまり冷たいものを摂りすぎない
③できるだけ加熱調理をしたものを食べる

を実践するとリスクの軽減が期待できます。

やはり、「家庭内」と同様に『手洗いの徹底』が大切!
外食の際は入り口やテーブルなどのあるアルコール消毒やおしぼりだけで簡単にすませがちですが、トイレなどでしっかり手洗いを行いましょう。

また、夏はキンキンに冷えた生ビールをゴクゴクいきたいところですが、冷たいものを摂りすぎるのは胃に負担をかけるので×…。食事の間や最後に温かいお茶を飲むなど、胃の負担に配慮しながらお酒を楽しみましょう。

さらに、食中毒が気になる夏場はできるだけ加熱調理をしたものを食べる方がベター。
加熱調理をしていてもアサリやホタテ、ハマグリなどの二枚貝は加熱が足りなかったり、体調によっては食中毒になることがあるので、味などが少しでもおかしいな…と思ったら食べるのを控えましょう。

そして焼肉などで生肉を焼く際は絶対に自分の箸ではなく、お店の肉専用のトングなどを使うこと。お肉用、野菜用など2種類のトングを使い分けるとより安心です。

①~③は家庭内でも注意しなければなりませんが、外食だと気持ちもゆるみがちになるのでとくに意識して実践する方が良いです。

最後に、細菌が原因の食中毒は菌が体内に入っただけでは発症しないこともあります。
ふだんから免疫力を高める為に『腸内環境』を整え、『食中毒になりにくい体作り』をすることも重要!

腸内環境を整えてくれる食材は色々ありますが、なかでも豆類や海藻、キノコは食物繊維が多く、毎日のメニューに手軽に摂り入れることができるので最適です。また豚肉には『免疫力を高める』ビタミンB群が多く含まれているので体力が落ちている時などはGOOD。
例えば、外食の際は牛や鶏ではなく、豚の冷しゃぶや焼きトンなどを食べるのがおすすめ。ビールのおつまみには枝豆やそら豆などを選ぶと良いでしょう。とくにそら豆には免疫力UPに役立つビタミンB群も含まれているので、Wの効果が期待できます。

さて、ここでクエスチョン!

「食中毒」予防の対策としては、そのリスクを低減する食材などを摂るのが良いと言われています。
下の3つのうち「食中毒予防にならない」ものはどれでしょうか?

〈1〉紅茶
〈2〉にんにく
〈3〉お酒などのアルコール

正解は…

残念ながらこれを摂れば『食中毒にならない』といったものはありませんが、『細菌』性の食中毒のリスクを低減するとして効果が期待されているのが、ニンニクに梅干し、シソやわさびなど殺菌効果があると言われている食材です。ニンニクに含まれるアリシンには0-157などの腸管出血性大腸菌を殺菌できるほど強いパワーがあるという実験データもあります。また冬の「緑茶うがい」でも知られるようにお茶に含まれる茶カテキンや紅茶の色素の元になっているテアフラビンには殺菌効果があると言われているのでおすすめ。一方、アルコール消毒や除菌という言葉もあるようにお酒は一見、効果がありそうに思えますが、お酒として飲むアルコールは濃度がかなり低い為、殺菌効果は期待できません。夏はビールが美味しい季節ですが、冷たい飲み物は胃腸を弱め、食中毒リスクを高める可能性もあるので『飲みすぎ』にはやはり注意が必要です。

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