ヘルスケアNEWS

気がつかないと糖尿病や脳梗塞、認知症リスクを高める恐れも!
セルフチェックと4つの予防法で
「血糖値スパイク」になりにくい体に!

「血糖値スパイク」とは、通常食事をした際、緩やかに上昇する「食後血糖値」が短時間の間に急激に上がり、時間がたつと正常値に戻る症状のこと。
血糖値の変化をグラフにするとくぎ(スパイク)のように尖った線のように見えることから「血糖値スパイク」と名付けられたそうです。
糖尿病の初期症状と考えられており、この「食後血糖値」が140mg/dl以上になると糖尿病だけでなく、動脈硬化の可能性もあると言われ、注意が必要です。

この症状が最近注目されている理由として「発症に気づきにくい」点が挙げられます。「血糖値スパイク」はある程度時間がたつと血糖値が正常値に戻ってしまうという特長があります。その為、異変に気づきにくく症状が悪化しやすいと言われています。

また、危険と言われる最大の原因として「健康診断で発見されにくい」ことがあります。
「血糖値スパイク」は、通常食事から1~2時間くらいの血糖値を調べないと診断できないと言われています。
が、ふだん行われている健康診断では空腹時の血糖値をチェックする為、健診では「正常」と出てしまうことがあり、リスクに気づかないことが多いのです。

では具体的に「血糖値スパイク」はどんなことが危険なのでしょうか?
糖尿病の初期症状と言われているように、「血糖値スパイク」を放置すると糖尿病が重篤化しやすくなる恐れがあります。
また急激に血糖値が上昇することにより活性酸素が発生し、血管を傷つける為、血液の流れが滞ることに!血流がスムーズでないと血栓ができ、血管が詰まりやすくなるのでさまざまな疾病の原因に…。
「血糖値スパイク」が誘発するリスクとして脳梗塞や心筋梗塞。さらには血糖値が上がることによりインスリンが過剰に分泌されることで、アルツハイマー型認知症や癌を引き起こすと言われており、決して侮ることはできないのです!

また病気を発症しなくても血糖値が急上昇、急降下する際には強い眠気が襲ったり、集中力や判断力の低下、イライラや猛烈な空腹感を感じるなど日常生活にも支障をきたすことも多いので「血糖値スパイク」にならない・悪化させない対策が必要です。

とはいえ、健康診断でも発見しにくいと言われる「血糖値スパイク」。
どのように対応すれば良いか?難しいところですが、まずは自分が「血糖値スパイク」になりやすいか?簡単なセルフチェックでリスクを知ることができます。

1. 父母、兄弟・姉妹、祖父母など家族で「糖尿病」に罹患した人がいる
2. 朝食を食べないことが多い
3.「食べるのが早い」と言われる
4. お米、パン、パスタにうどん、食事は炭水化物が多め
5. 外食、コンビニなどのお弁当を週3回以上は利用する
6. 食事の後はすぐに椅子に座るなど、動くことが少ない
7. BMI値が25以上
8. 運動をする習慣がない
9. 過去に何回かダイエットをしたことがある
10. 平均の睡眠時間が6時間以下

1つあれば×!というわけではありませんが、5つ以上ある方は要注意!

さらに、空腹時に猛烈な食欲に襲われてドカ食いする、食事の後は急激に眠くなる・イライラするなどといった症状がある方はすでに「血糖値スパイク」の状態になっている可能性があるので要注意!
症状が続く場合は医師の診察を受けるなど早めに対処する方が良いでしょう。

「血糖値スパイク」の予防は「食べる順番」が大切!「食後に軽い運動」も!

次に「血糖値スパイク」にならない為の予防法ですが、実は意外に簡単!

1. 3食かかさず食べる、特に朝食抜きはNG!
2. 食事を食べる順番に配慮する
3. 食事はよく噛む、ゆっくりと食べる
4. 食後はすぐに動く

この4つを心がけるだけでリスクを軽減することができます。

まず大切なのは「朝昼晩かかさず食べる」こと。
空腹状態が長いと食後血糖値が急上昇しやすくなるのでNG!特に朝食を抜くと、晩御飯からの空腹時間が非常に長くなってしまう為、昼食後に「血糖値スパイク」が起きやすくなるというデータが!
どんなに朝が忙しくても簡単な食事でも良いので、必ず朝食は摂るようにしましょう。

次に意識したいのが、「食べる順番」。
よく「ベジタブルファースト」「ベジファースト」などとも呼ばれますが、「食後の血糖値」を上げない為には何よりも『糖の吸収を抑える』ことが重要なので「野菜や海藻」を一番先に食べるとGOOD。食物繊維が多い食材を最初に食べると、後から摂取した糖の吸収を緩やかにする作用があるので、これらの食材をまず摂って、食後血糖値の急上昇を抑えると良いでしょう。

そして食事を摂る際に重要なのは「良く噛んで、食事時間をゆっくりと取る」こと。
食事時間を長く、しっかり噛んで食べると食後血糖値の上昇が緩やかになると言われています。最近、「血糖値スパイク」の予防で理想とされるのが「一口30回」。慣れないうちはなかなかこれだけ噛んで食べるのは難しいかもしれませんが、「良く噛む」ことは脳の活性化や虫歯予防などにも良いと言われているので、この習慣を身に付けることで一石二鳥の健康効果が期待できます。

最後に押さえて欲しいのが「食後すぐの運動」。
食事の後は動かない方が良いという方も多いでしょうが、すぐに椅子に座るなど安静にしていると食後に上昇した血糖値が下がらず、「血糖値スパイク」のリスクが高まることがわかっています。
しかし、だからといって激しい運動をする必要はありません。食事を食べてから15分くらいの間に軽く階段の上り下りをしたり、外に飲み物を買いにいくなど散歩をする程度でもOK。特に外食が多い方は帰り道に歩く際、しっかり足を上げて歩くなど、筋肉を動かすことを意識するとより効果的です。

4つの予防法の他、「食後血糖値の上昇」を抑える効果がある食材をメニューに取り入れるのも◎。 野菜や海藻はもちろんですが、「血糖値スパイク」対策にはマイタケを摂るのがおすすめ。

マイタケは食後の血糖値の上昇を緩やかにするだけでなく、その効果が長く持続することで知られています。つまり朝、マイタケを食べれば、昼食時まで食後血糖値を抑制する効果が続くと言われており、血糖値を気にする方の間で話題になっているようです。

また、最近では食後血糖値の上昇を緩やかにするサプリメントなども人気。仕事が忙しく食生活を改善するのが難しい方、外食が多く生活が不規則な方、さらに健康は意識しているけれど食べるのが大好きという方などはサプリメントなどを活用すると良いでしょう。

さて、ここでクエスチョン!

食生活に配慮することは「血糖値」対策には非常に有効ですが、下の2つのうち、正しいのはどちらでしょうか?

〈1〉カロリーが高い食事は絶対に控える
〈2〉3食かかさず食べれば毎日「間食」を食べても良い

正解は…

「カロリーが高い食事」はどうしても体に良くないというイメージがあるからか「食後血糖値が上がる」と思いがちですが、カロリーが高いからといって「血糖値を上げやすい」食品というわけではありません。食後血糖値が上がりやすいのは、糖分が多く、食物繊維などが少ない食品の為、カロリーだけで判断するのは非常に危険です。
また、間食についても「甘いモノ」イコール「健康に良くない」と思われがちです。確かに1日に何度も摂ると血糖値は下がりにくくなりますが、例えば14時~16時の間で1日1回としっかり時間と回数を決め、糖分が少ないものであればOK。食後の血糖値を上げにくく、かつ食べごたえのあるナッツ類を片手に入る量くらい。 チョコレートの場合、カカオが70%以上のビターチョコレートであれば1枚を2日に分けて食べると良いでしょう。

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