ヘルスケアNEWS

「お酒を飲まないから肝臓は大丈夫!」は危険
毎年の健康診断受診で「症状が出る前」の早期発見を!

肝臓と言えば「アルコールを消化する器官」というイメージが強いですが、「肝心要」という言葉もあるように私たちの健康を保つ上でとても重要な臓器。アルコールや体に有害な物質を分解する働きの他、食事から摂った栄養素を体に必要な成分に変えて貯蔵。さらに脂肪の消化や吸収に必要な胆汁を生成するなど、500以上もの「代謝作業」を行うことで 生命活動を支えていると考えられています。

また肝臓の特長として他の臓器に比べ、トラブルに強いことがわかっています。研究などで肝臓の約85パーセントがダメージを受けても働くことができると言われていますが、その一方で病気になっても症状が出にくいため、黄疸(おうだん)など自覚症状が出た時はかなり病状が進行していることも!肝臓の病気には慢性肝炎、急性肝炎、脂肪肝などがありますが、とくに注意したいのが慢性肝炎。半年以上、肝臓の炎症が続いている状態のことをいい、炎症が進むと肝硬変や肝臓がんという重篤な疾病につながるリスクがあるので危険!

また、脂肪肝はアルコールの過剰摂取や食べ過ぎなどが原因で起こる最も身近な肝臓トラブルですが、「脂肪か」と軽視しがちですが、こちらも放置しておくと肝硬変にまで進行することが多いので侮れません!

「肝臓のトラブル」と聞くと「飲酒」など、アルコールを頻繁に飲む方だけのリスクと思いがちですが、実は最近「お酒を飲まない方が発症する「非アルコール性脂肪肝炎・NASH(ナッシュ)」が急増中!「NASH」とは飲酒習慣がないのに脂肪肝から肝炎になること。 肥満や高血圧症、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病が原因で発症すると考えられており、10年後にはその約30%近くが肝硬変や肝臓がんにまで進行すると言われているため、今最も注意すべき疾患の1つとされています。

このように飲酒習慣の有無に関わらず、肝臓の病気になるリスクがあるため、「自覚症状が出る」前からしっかりと対策をすることが大切ですが、具体的には…

1. 健康診断を毎年受診し、異常があったらすぐに医師に相談をする。
2. ストレスを溜めない。
3. 睡眠をしっかりとるなど、十分な休息を心がける
4. 1日15~20分程度、軽い汗をかくくらいの運動を行う
5. 肝臓に負担をかけない食生活を実践する

この5つを実践することが大切!

肝臓は「沈黙の臓器」であるため、体の中で起こっているトラブルに気づくのは非常に困難と言われています。そのため、毎年健康診断を受診し、「肝機能の異常」を指摘された場合はすぐに医師の診断を。毎日お酒をたしなむ方はもちろん、飲酒習慣のない方で「脂肪肝」とされた場合は「NASH」の可能性があるのでそのまま放置せず、医師に相談すると良いでしょう。

また「ストレスは万病の元」と言われるように、肝臓のトラブルを発症させない、進行させないためにも「ストレスを溜めない」毎日を心がけましょう。とくに多忙、深夜残業が続くといったハードワークは不規則な食生活につながりやすいので要注意!仕事と休養のバランスをうまくとり、睡眠時間もしっかりと確保するなど、「体も心もリフレッシュ」させることが何よりも大切です。

さらに「運動で軽く汗をかく」ことも肝臓の健康対策には効果的!運動不足によって「脂肪肝」になることも多いので、「大きく手を振って早足で歩く」などできるだけ体を動かすことを心がけましょう。肥満は「NASH」の原因と言われているので、毎日運動することは肝臓だけでなく、体全体の健康力の底上げにもつながります。

「食生活の改善」が肝臓の健康を保つカギ!「脂肪肝」には肥満防止のサプリの活用も

上で紹介した5つの中で日頃から実践できる対策として最も重要と言われているのが 「食生活」の改善!

肝臓トラブルを起こさない、進行させないためには「早食い・大食いはしない」「加工食品、スナック菓子、インスタント食品は控える」「お酒を飲む方は週に2日ほど休肝日をとる」など「肝臓に負担をかけない」食生活を実践することが大切です。さらに「塩分、糖分を控える」、唐揚げやてんぷらなど「脂っこいものばかり食べない」など「酸化・糖化」を防ぐ食生活を心がけることがポイント!肝臓は有害なものを解毒したり、栄養素の消化・吸収に関わる重要な器官であるので、食生活を見直すことで効果的な対策ができるといわれているため、是非実践すると良いでしょう。

また、肝臓の解毒作用を高める食材としてシジミやアサリ、肝機能の働きを助けるタコやエビなどが良く知られていますが、なかでも「タコ」は肝臓への働きだけでなく、疲労回復にも効果があるため、何かとお疲れ気味な年明けにはぴったり!

さらに日常的にお酒を楽しむ方は「休肝日」をもうけることが大切ですが、無理をしすぎてストレスになっては逆効果のため、できる範囲でお酒を飲まない日を作ると良いでしょう。また「脂肪肝」対策には肥満予防の効果が期待できるサラシノールや脂肪燃焼を助けるL-カルニチン配合のサプリメントを摂りいれるとGOODです。

さて、ここでクエスチョン!

「肝臓」は私たちにとって重要な臓器。肝臓について述べたもので下の3つで正しいものはどれでしょうか?

〈1〉肝臓のトラブル「脂肪肝」になるとエコーでは「黒く」見える
〈2〉肝臓は一部分を切っても再生することができる
〈3〉肝臓の「重さ」は大腸に次いで2番目に重い

正解は…

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるようにトラブルなどにも強い臓器と言われていますが、「再生力」も高く、一部分が切り取られても自分で元に戻ることができるただ1つの臓器と言われています。
また「再生力」に優れているだけでなく、「重さ」もNo.1。重さは成人男性で約1.5kg、女性で約1.3kg程度と言われており、個人差はありますが、体重の約50分の1を占めています。
「脂肪肝」はそんなトラブルに強い肝臓に中性脂肪が多く蓄積している状態のこと。
病気を発症するリスクが高くなるので注意が必要ですが、検査の方法によって「見え方」が違ってきます。エコー検査をすると脂肪肝となっている箇所は「白く」見えますが、CTで検査をすると「黒く」見えるそう。
どちらの検査が良いということはありませんが、いずれにしても「脂肪肝」と診断された場合はすぐに対策をとると良いでしょう。

PageTop