ヘルスケアNEWS

風邪やアレルギー性鼻炎と見分けるポイントは
「発熱・鼻水・目の症状」
「衣類の調節」で「寒暖差アレルギー」が起きにくい体に!

「寒暖差アレルギー」とはくしゃみや鼻水、鼻づまりなど風邪や花粉症のようなアレルギーに似た症状が出るもののこれらの原因とは異なる理由で発症する症状のこと。

アレルギーという名はついていますが、花粉症やハウスダストなど特定のアレルゲンによって引き起こされるものではなく、1日の寒暖差が7度以上になると発症することが多く、正式な病名は「血管運動性鼻炎」と言います。

一般的に風邪はウイルスから。花粉症やハウスダストなどアレルギー性鼻炎は花粉やダニ、ホコリなどのアレルゲンで症状が出ます。しかし「寒暖差アレルギー」は気温差による自律神経が乱れ、代謝が滞ることが原因。また寒暖差による刺激が鼻粘膜などにダメージを与え、血管が腫れることにより発症すると言われています。空気の乾燥も原因と考えられており、1日の気温差が激しく、湿度が低い3月はとくに「寒暖差アレルギー」が起こりやすくなるのです!

主な症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、倦怠感、食欲不振、不眠が多く、2月から3月に発症することが多い為、花粉症などのアレルギー性鼻炎や風邪と間違われやすいですが、「寒暖差アレルギー」はこれらの疾病と似ているものの、実は微妙に症状が異なります。

具体的には

1.水っぽいサラサラした鼻水が出る
2.気温差によって鼻水や鼻づまり、ムズムズするなどの症状が出る
3.目の充血やかゆみはない
4.熱はないがだるさや倦怠感がある
5.風邪薬やアレルギー疾患の薬を飲んでも変化が見られない

など。「寒暖差アレルギー」にも個人差があり、自己診断は危険ですが、一般的に上の5つにあてはまる場合は風邪や花粉症、アレルギー性鼻炎ではなく「寒暖差アレルギー」の 可能性があります。

「鼻水」や「鼻づまり・ムズムズ」の症状は花粉症ととても良く似ていますが、アレルギー性鼻炎と大きく異なるのは「目の充血やかゆみ」など目に症状が出ないこと。

風邪との違いは「鼻水」や「発熱」。とくに鼻水については風邪の場合は「黄色っぽくて粘着質がある」のが特長ですが、「寒暖差アレルギー」は「無色透明」「水のようにサラサラ」しているのでここで判断すると良いでしょう。

「寒暖差アレルギー」は人にうつるものではなく、よほど重篤でなければ症状が落ち着くことが多いので、即病院へ…というものではありません。
が、最近は喘息やアレルギー性鼻炎の方が寒暖差アレルギーを併発することも多く、空気の乾燥が進むことで症状が悪化することがあるので、少しでも気になることがあったり、症状がおさまらず、日に日にひどくなる場合はすぐに耳鼻咽喉科やアレルギー専門の病院で診察を受けましょう。

40代以降の女性は筋肉量が少ないので「下半身を強化する」運動を!

「寒暖差アレルギー」は発熱や目の症状はなく、比較的軽度に終わることが多いですが、季節の変わり目のたびに発症するなど、1年に何回も繰り返す傾向が…。また近頃は季節に関係なく朝晩は冷えが厳しいのに日中は温かいなど、1日の寒暖差が激しい日が増えている為、たとえ7度以上の気温差があっても「症状が出にくい体」にすることが大切です。

すぐに実践できる対策法として

1.気温差を体に感じにくくする
2.運動などで「筋肉」をつける
3.入浴は「寝る前の1時間くらい前」にすませる
4.睡眠時間はしっかりと取る
5.ストレスを溜めない

があります。

1は気温が低いときは衣類を多めに着こみ、高いときは減らすなど「着るものをこまめに調節」することで「外気の寒暖差を体に感じにくくする」ということ。

「寒暖差アレルギー」は気温差で自律神経が乱れ、代謝が滞ることが原因と言われているので、発症を防ぐには「血行を促進し、血液の巡りを良くする」ことがポイント。その為、首・手首・足首「3つの首」をマフラーや手袋、厚手の靴下などで温めるとGOOD!マスクも鼻の粘膜にダメージを与える刺激をブロックしてくれるので効果的です。

また筋肉量と代謝には大きな関わりがあるので「寒暖差アレルギー」は子供よりも大人、とくに「筋肉量が減少する40代以上の女性」が発症しやすいと言われています。下半身を強化するには「スクワット」がおすすめですが、毎日階段の上り下りをする、エレベーターなどを待っている間だけつまさき立ちをする…といったものでもOK!できるだけ足腰を動かすことで「筋肉量」を増やし、寒暖差に負けない「代謝の良い」体作りを心がけましょう。

また「寒暖差アレルギー」は自律神経の乱れが原因と言われているので、ストレスを溜めるのはNG!「質の良い睡眠」も自律神経のバランスを整えるのに重要ですが、入浴を就寝1時間前くらいにすませるのがコツ!入浴後には「体の内部の体温(深部体温)」が上がっていますが、眠りにつく頃にはちょうど下がった状態になるので「良質な睡眠」が摂りやすくなると言われています。

さらに「体の中から」のケアとして、「体を冷やさない」「血液循環を高めて」くれる食材を摂るのもおすすめ。ポカポカ食材として生姜や唐辛子などがお馴染みですが、「免疫力の底上げ」も「寒暖差アレルギー」には有効の為、季節の変わり目に体調を崩しやすい方はニンニクがおすすめ!
ニオイが気になる方は、食事の前や食事中に牛乳や緑茶を飲んだり、食後にリンゴやキウイなどポリフェノールが多いフルーツなどを摂るとニンニクのニオイ対策になると言われているので、是非積極的に摂りいれて寒暖差があっても「ゆらがない」「負けない」体を手にいれましょう!

さて、ここでクエスチョン!

朝寒くて、昼温かい。季節の変わり目は「寒暖差」がとくに激しいですが、1日の「気温変化」が観測史上最も激しかった地域は下の3つのうちどこでしょうか?

〈1〉エジプト
〈2〉アメリカ
〈3〉スウェーデン

正解は…

1日の「気温の変化」、最高気温と最低気温の差のことを「日較差(にちかくさ)」と言います。
この差が世界一激しい地域としてギネスブックに登録されているのが、アメリカのモンタナ州ブラウニングという地域。観測日は1916年1月23日でその差はなんと「56度」。最高気温が7度に対し最低気温が氷点下49度まで下がったそうです。
モンタナ州は今でもネイティブアメリカンが住んでいる地域として有名ですが、とくに冬の寒さが厳しく、この時期は寒暖差が激しくなると言われています。
ちなみに日本では北海道や長野と「日較差(にちかくさ)」が30度を越えたことがあるそう。
最近では異常気象から短時間で気温が急上昇したり急降下することが増えている為、体調管理がますます難しくなってくるかもしれません。

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