ヘルスケアNEWS

一度発症すると完治が難しい「紫外線アレルギー」
紫外線を浴び過ぎすると「目」や「免疫力」にも影響が?!

紫外線とは地表に到達する太陽光の一種です。紫外線には3種類あり、波長の長い方からUV-A、B、Cと呼ばれています。環境省の紫外線環境保健マニュアルによるとUV-Cはオゾンなどの大気層で吸収され、地表にはほとんど到達することがないとあります。UV-Bもオゾン層などに吸収されますが、その一部は地表へ到達し、人体に影響を与える恐れが!そして最も波長が長いUV-AはUV-Bほど有害ではないと言われていますが、紫外線のうち最も多く地表に届き、肌など体の深部にダメージを与えるため長時間浴びた場合の健康被害が懸念されています。

紫外線と聞くと日焼けや炎症、シミ・シワ・たるみなどを引き起こす「悪者」というイメージが強いですが、実は体内のビタミンDの生成を促進するという大事な働きもあります。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けたり、骨を強くするために欠かせない栄養素。ビタミンDが不足すると骨粗鬆症や骨折のリスクが高まると言われています。

このように体に良い効果もあるので外に出ないなど「紫外線を全く浴びない」はNGですが、浴び過ぎてしまうとさまざまなダメージが!紫外線ダメージと言えば日焼けやシミ・シワなど「美容面」ばかりが注目されがちですが、実は体のさまざまな場所にトラブルを引き起こすことも。紫外線が原因と言われる症状には視覚障害を起こす「翼状片」や失明の危険がある「白内障」などがありますが、「皮膚がん」のリスクを高めることもわかっています。世界保健機関(WHO)が公開している発がん性リスクによると紫外線は「危険性が最も高い」と言われるグループ1に分類されているので注意が必要です。
1日外にいた後、原因不明の「湿疹」や「かゆみ」、「水ぶくれ」が出たことはありませんか?実はこれらの症状も「紫外線」のせい。紫外線アレルギー、日光過敏症と呼ばれる症状で光に対する抗体が働くことで起きるアレルギー症状の一種。詳しいメカニズムはまだ不明な点が多く、花粉症などと同様、一度発症してしまうと完治することは難しいと言われています。さらに最近では紫外線を浴びすぎるとランゲルハンス細胞がダメージを受け「免疫力が低下する」ことが明らかになっています。免疫力が低下すると細菌やウイルスなどの侵入をブロックできなくなるので「必要な対策をしっかり実践しながら」外出を楽しむと良いでしょう。

■「隙のない」対策には「インナーケア」の活用が効果的!

紫外線は天候や季節に関わらず、ほぼ毎日全方位から降り注いでいるため、「隙のない対策をする」ことが理想!具体的にどんな対策を取ると良いのか?
○×のクイズ方式でチェックしていきましょう。

1.日焼け止めは重ね塗りするなど「とにかくたくさん塗った方が良い」
2.「UVカット素材」と「UVカット加工製品」は同じものである。
3. UV-Bをカットするにはプラスチックよりガラスのサングラスの方が良い。

≪答え≫
紫外線対策には日焼け止め、衣類、帽子・日傘、サングラスの活用が効果的ですが、自己流でやっていてはNG!まず1の「日焼け止め」ですが答えは×。たしかに「しっかりと塗る」必要がありますが、単に重ね塗りをするよりは「こまめに塗りなおす」方がGOOD!商品に記載されている「使用量」をしっかりと守り、汗をかいて日焼け止めが落ちてしまったら塗りなおす(2~3時間おきがベター)など、効果を発揮させる「正しい使用方法」を心がけましょう。

続いて2ですが、こちらも×。どちらも同じような「防止効果」があるように思えますが、「UVカット素材」は繊維にUVカット効果がある成分を「直接練りこんでいる」のに対し、「UVカット加工製品」は染料を染めるときに成分を混ぜたり、「製品になった後に成分を吹き付けて」います。「UVカット素材」は洗濯をしても紫外線防止効果が大幅に失われることはありませんが、「加工製品」は洗濯をするたびに効果が落ちてしまうことが多いので、「持続性」を重視するなら「UVカット素材」を選ぶと良いでしょう。

最後の3は○。サングラスをつけることで紫外線の侵入を90%近くブロックできることがわかっています。素材がガラスだとUV-Bをカットしてくれるので問題ありませんが、プラスチック素材だと、「UVカット」表示がなければ目のダメージを防ぐことができないので、選ぶ際には注意しましょう!

また、最近では「体のすみずみまで紫外線から守る」ために「日焼け止め」など外からのケアだけでなく、「食事やサプリメント」などの「インナーケア」で隙のない対策をすることが主流に!紫外線対策に良い成分と言えばビタミンCがお馴染みですが、「体の中から効果的な紫外線対策」をしたい方はビタミンAが豊富なカボチャやニンジン、強力な抗酸化作用で知られるリコピンたっぷりなトマトがおすすめ!紫外線は曇りでも雨でも降り注ぐため、これらの食材を毎日摂りいれるのが理想ですが、「毎日は無理」という方は「紫外線に効果がある」サプリメントを積極的に摂りいれましょう。とくに機能性表示食品は「紫外線への効果」が実証されているため、しっかり対策をしたい方には◎です。

さて、ここでクエスチョン!

日焼けやシミ、シワなど私たちにさまざまな影響を与える「紫外線」。「紫外線」について正しく述べているのはどちらでしょうか?

〈1〉「砂浜」よりも「水面」の方が紫外線の反射率は少ない
〈2〉日傘は「何色」でも紫外線遮断率に違いはない

正解は…

海のレジャーは「日焼け」に要注意ですが、実は日焼けの原因となる紫外線の反射率は「土・草地」→「アスファルト」→「砂浜」→「水面」→「新雪」の順で高くなることがわかっています。
海のレジャーは日焼けがとても心配ですが、「砂浜じゃないから大丈夫」と考えず、水の中でもラッシュガードを着るなど対策をしっかりとしましょう。
また「日傘」も日焼け対策の必需品!一般的に「黒色」は熱を吸収しやすいと言われ、人気のようですが、日傘の場合は、熱よりも布の厚さ、UV加工がされているか?が重要!選ぶときは「色」ではなく、「性能」をチェックすると良いでしょう。

PageTop