「夏バテ」していなくても「秋バテ」になることはある?!
セルフチェックで「体の異変」を見逃さないことがカギ!
食欲の秋にスポーツの秋!さあ楽しもうと思っているのに「やる気が出ない」、日に日に涼しくなってくるのに「いつもだるい」…そんな方はいらっしゃいませんか?
9月になっても夏バテのような不調を感じることを「秋バテ」と言います。「夏バテ」が回復しないまま「秋バテ」に…いうこともあるようですが、最近は、夏は元気だったけれど9月や10月に突然発症するという方が増えているそう。主な症状としてはだるさ、長引く疲労感、不眠、胃腸の不調、食欲不振、めまい、たちくらみ、頭痛、肩こりなど。また、「やる気が出ない日が続く」など精神面での不調も「秋バテ」と言われています。
「夏バテ」は「急激な暑さに体が慣れていない」ことが原因で起きるため、ある程度、暑さに慣れると回復することが多いですが、「秋バテ」は温度差や低気圧の到来、台風など不安定な天気が続くことによる自律神経の乱れ、夏から続く「生活習慣の乱れ」や「内臓の冷え」などさまざまな要因で起こるため、「夏バテ」よりも対策が難しいと言われています。また「秋バテ」は「夏バテ」よりも認知度が低く、単なる「疲れ」、「気候が安定すれば治る」と我慢する方が多く悪化しやすい傾向に。そのままにしておくと、代謝や免疫力の低下につながるため、風邪やインフルエンザなど冬の季節病にかかるリスクが増大!最近の研究では心筋梗塞や脳梗塞、うつ病の原因になることもわかっているため、「秋バテ」と侮らず、「早期発見・早期対策」が大切です。
実際にどんな症状が出たら要注意なのか?簡単にできるセルフチェックをご紹介!
・だるいと感じる日が多い
・疲れやすい、外出していなくても疲労感がある
・眠れない日が多い
・睡眠をとっていても1日中眠い
・食欲がない
・口や喉がよく渇く
・胃もたれや胸やけが続く
・天気が悪い日に頭痛がすることが多い
・肩コリがひどくなった
・めまい、立ちくらみがする
・やる気が出ない、気力がわかない
・顔色がくすむ、暗く見える
・舌が白い。「舌苔(ぜったい)」(白いこけ状のもの)がついている
上のチェックで4つ以上あてはまった場合は「秋バテ」の可能性が大!
すぐに病院へ行く必要はありませんが、「秋バテ対策」をしても改善がみられない、「不眠」や「頭痛」「めまい・たちくらみ」が酷いようならば症状が進んでいる可能性もあるので病院などに相談に行くと良いでしょう。
■外気との気温差は「5度以内」に!夏同様、紫外線対策&水分補給はしっかりと
「秋バテ」は気温差だけでなく、「夏の生活習慣の乱れ」が原因と言われているため、まずは「生活習慣を改善する」ことが大切!具体的な対策法として
・室内の温度、服装に工夫をし、外気との気温差を「5度以内」に留める
・シャワーだけではなく、「湯船に浸かって」入浴をする
・毎日「運動」をする
・できるだけ早寝早起き!規則正しい生活をする
・「紫外線対策」をしっかりとする
・「水分」をしっかりととる
・胃腸に負担をかけない食生活を実践する
ことがポイント!
朝晩は冷えるなど、秋は気温差が激しいだけでなく、暑い日はまだエアコンをつけることもあるので「外気との気温差は5度以内」に留めるのが◎。気温差が大きいと自律神経の乱れにつながるため、衣類で調節したり、エアコンの設定温度を低くしすぎないことが大切です。が、秋でも熱中症になることがあるので「暑い」と思ったら5度以内にこだわらず、設定温度を下げて快適に。温度を低くした場合はひざかけで下半身は温めるなど、体を冷やしすぎない工夫をしましょう。
そして自律神経の機能を回復させるために「湯船での入浴」「運動」」「規則正しい生活」を実践しましょう。夏場はシャワーで済ませていた方も秋は湯船に浸かって体を温めるのがGOOD。運動も激しいものではなく、毎日20分くらいのウォーキングでOK。入浴も運動も血行を促進し、「冷え対策」にもなるので一石二鳥の効果が期待できます。 また「秋バテ」になると「不眠」や「1日中眠い」など睡眠系のトラブルが増えるため、早寝早起きを心がけ、体内のリズムを整えるのが◎。仕事柄、早寝早起きが無理という方は「就寝時間と起床時間」を決め、できるだけ時間通りに行動することを心がけましょう。
また紫外線は体の免疫システムにダメージを与えるため、秋になっても紫外線対策は続けましょう。日焼け止めを塗るのがイヤという方は「飲む紫外線サプリ」などインナーケアの活用がおすすめ!さらに水分不足になると血液の巡りが悪くなり「冷え」の原因になるので、「常温」のお水をこまめに飲むなど、水分不足にならないよう対策をしましょう。
最後に食生活。夏に冷たいものを取りすぎると「内臓が冷え」、胃腸の機能が低下するため、「秋バテ」対策は「胃腸に負担をかけない」ことが大切!できるだけ冷たいものは控え、スープなど温かいメニューを摂りいれることで少しずつ機能の回復に努めましょう。さらに秋に旬を迎えるサンマやキノコなど疲労回復や免疫力アップに効果がある食材を積極的に摂りいれることも良いですが、秋の味覚の代表格である「サツマイモ」は整腸作用があるだけでなく、体を温めてくれる効果もあるので「冷え対策」にもGOOD。しっかりとした甘みは「疲れ」も癒してくれるので美味しく食べて元気を取り戻しましょう!
さて、ここでクエスチョン!
最近は秋になっても疲労感がとれない「秋バテ」で悩む人が増えていますが、「疲労回復法」として正しいのはどれでしょうか?
〈1〉「ぬるめ」のお湯に入浴する
〈2〉とにかく「長時間」睡眠をとる
〈3〉「栄養ドリンク」を飲む
正解は…
疲労回復には「適切な食事・睡眠・入浴」が効果的ですが、「やり方」を間違ってしまうとNG!
「入浴」は熱めのお湯でしっかり温まる方が良いというイメージがありますが、42度くらいの「高い温度」のお湯に5分以上入浴するのは×!交感神経が高まり、興奮状態になることで疲労感が増すため、38~40度くらいのぬるめのお湯に20分くらい入るのが良いでしょう。
また「睡眠」も「長さ」より「質」がポイント。週末に「寝だめ」をするなどダラダラ寝ることでかえって疲れることがあるので、12時前に就寝し、起きた時は朝日をあびるなど「良く寝た」と思えるような工夫が◎。
さらに「疲れた時に1本」と栄養ドリンクを飲むのも良いですが、「カフェイン」を多く含むものは慢性的な疲労感がある方は逆効果になる恐れも!カフェインには覚醒効果があるので「眠気覚まし」など一時的な回復には良いですが、常用しすぎると「眠れなくなったり」、「カフェイン依存症」となる危険もあるので飲み過ぎには注意しましょう。