健康のために筋力づくりしていますか?
健康のために普段からどのくらい筋力づくりをしているか、聞いてみました。
結果として、一番多かったのは「とくに何もしていない」の36%。およそ10人に4人が何もしていませんでした。「毎日」と回答した人のうち年齢別に見ると、40代と50代が同数で最も多かったです。カラダの変化を感じる頃から、運動への意識を高く持つ人が増えるのかもしれません。
筋力づくりなどの運動が、いま見直されており、それは誰もが避けられない加齢と深い関係があります。近頃よく耳にする「健康寿命」「予防医学」を読み解きながら、筋力づくりをはじめ日々の暮らしの中で何をするべきなのかを考えます。
「予防医学」とは?
女性87.14歳、男性80.98歳。日本人の平均寿命(2016年)は世界でも指折りで、100歳を迎える人も少なくありません。
そんな長寿時代を迎え、関心が高まっているのが「健康寿命」です。これは健康上の問題がなく日常生活を送れる期間のことで、平均寿命との差は女性で約12年、男性で約9年あると言われています。
「健康寿命」を延ばすために欠かせないのが「予防医学」です。健康なうちから病気になりにくい心身を育んで健康を維持しようというもので、厚生労働省による指針でも、病気になりにくい心身を育むためには、「バランスのとれた食事、適度な運動、十分な休息、規則正しい生活リズム」が大切とされています。
具体的にどんなことを心がければよいのか。今回は外科的、内科的、精神的という3つの側面からみてみましょう。
外科的な健康維持には、ロコモ対策
「ロコモティブシンドローム(通称ロコモ)」という言葉を聞いたことはありますか?ロコモとは、運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態のことで、「健康寿命」を縮める大きな要因です。
「ロコモ」の状態になると自分の力で自由に動けなくなる=寝たきり(要支援・要介護)となってしまいます。そうならないように足腰を健康に保つ必要があります。
年齢とともに衰えていく筋力を保つには、負荷をかけたトレーニングが必要です。ひざ痛や腰痛などがないうちから、毎日少しずつでも筋トレをする習慣をつけておきましょう。
内科的な健康維持なら、まずは血圧コントロール
「人は血管とともに老いる」とも言われます。血管の健康状態の指標となるのが血圧で、「高血圧」は様々な疾患につながるため要注意です。
血圧値は、心臓から送り出される血液の量と血管の抵抗によって決まるもので、安静状態で測定した数値が正常値(上が140まで・下が90まで)よりも、上下どちらか一方でも高い場合に「高血圧」と判定されます。
高血圧が続くと血管には常に負荷がかかることになり、血管は厚く硬くなってしまいます。しなやかさを失った血管は「動脈硬化」の状態になり、これが進行してしまうと血管が切れるなどして脳卒中や心疾患といった重大な病気を引き起こす可能性が高まります。
動脈が硬くなっただけでは自覚症状がないため、健康診断などで血圧が高いことがわかったらすぐに対策をはじめましょう。まずは食生活、運動習慣など生活習慣を見直すことが第一歩です。
精神的な健康も大切です
長い人生を楽しく過ごすためには、カラダだけではなく心の健やかさも重要です。現代はストレスフルな時代で、誰もが大小何かしらのストレスを抱えているようです。ストレスは目に見えませんが、「血圧」などカラダに与える影響も大きく侮れません。
ストレスの原因を取り除くことが最善策ですが、複雑な社会生活の中ではそう簡単にいかないこともあります。自分なりのストレス解消法をいくつか身につけておくことが助けになるでしょう。カラダを動かすこともストレス解消にはおすすめです。
健康寿命を延ばすために「+10」をはじめましょう
ロコモ対策にも、生活習慣病の予防にも、ストレス解消にも役立つのが運動です。厚生労働省も、健康づくりのためのアクティブガイドとして、いつもの生活にプラス10分の運動習慣をつける「+10(プラステン)」を推奨しています。
筋トレやウォーキングといった意識的な運動のほか、通勤、買い物、家事などのふだんの行動でもプラス10分の運動を意識してみてください。
例えば、歩幅を広くして歩いてみる、駅では階段を使う、月水金はいつもより遠くのスーパーまで歩いて買い物に行く、テレビのCM中はストレッチをするなど、小さな自分ルールを決めて楽しみながら取り組むのも運動時間を増やすコツです。
気づいた時がはじめどきです。長寿時代の幸せな人生のために、筋力づくり、血圧コントロール、ストレスケアの3つを忘れずに、健康でいきいきとした未来を目指しましょう!
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